《活動二日目》 航海士の雇い入れ

 船で戦う以上は、操作する人間が必要だ。

 しかし、今日のソーサリアンでは、
 船を操れる技術をもつ人間は非常の希有な存在になっている。
 
 魔法の発達によって、船の存在は、悲しくも消えていった。
 
 しかし、Mugenには多くの船乗り達が、未だに居る。
 そこで俺は、人から操舵に定評がある人間を聞き込みをして、航海士を捜す事にした。


 面倒くさいが、傭兵を組織するためには、必要だ。
 特に、今回は操船員はネックとなる。


 操舵士の数が勝敗を分ける事になるだろう。
 
 
 
(※雇い付けの交渉中)

 交渉の末、なんとか二人の操舵士を雇い付けて、ハイハイとバブバブしか出来ないRaven攻撃隊の俺達も、ひとまず安堵できそうである。


 JWG傭兵団の連中も、目下、航海技術の訓練中のようだ。

 それに伴って、自分たちも航海技術の訓練をする必要があるが、その前に問題がある。

 遠距離攻撃手段を多々もつJWG傭兵団と違って、Raven攻撃隊は近接戦士がほぼすべてと言うことである。つまり、遠距離攻撃手段を考えなければならないのだ。

 ブリタニアの海では、どんな業物の剣も槍も槌も、なまっちょい「イカリ」の足し程度にしかならないのが辛い。
 かといって「これが丘なら勝てた」等と、ケツをまくった言葉を吐くのは、もっと嫌だ。「丘に来いよ」等はもっての他である。

 海域を荒らしている海賊と、船の上でゴキゲンに殺し合うのが仕事である。
 馬に乗って、トマトのように踏みつぶす仕事ではない。

 ということで、楽しい楽しい仕事のために、もう少し人手が欲しい。
 とどのつまり、雇われ者が手元に欲しい。
 まぁ、何事もやり過ぎるとコントロールが難しくなるので、自発的に立候補する「大馬鹿者」以外は雇い入れない事にしたい。――ただし、大馬鹿者には、エールをキンキン冷やして歓迎したいと思う。
 
 
【レポート1:ヘイブン海賊団キャプテン・アリエルに宛てた手紙

 寝坊助眼のお嬢さんへ。
 冷えた氷からのガリヴァー旅行は、実に有意義だったかね?
 ゆっくり話を聞いてみたいが、あいにく戦場で鉄の音混じりに聞くことになりそうだ。
 野卑なジェローム鉄の噛みつく音だが、中々ロマンティックなもので、極めてワインを飲むには適している曲を奏でる。貴族も尻をまくって踊り出すと有名だ。



 こちらは名曲に備えて、十四日にワインを用意しておこう。
 特上品なので、心してかかってくるように。
 
 By. Lazy Machinery Lava.


 


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