《活動八日目》 跋扈する海賊達!


 最近は釣りをしている場面が多い。

 さすがにゼントの人間のように生魚を食べる気にはなれないが、取れたてのモノをバターで焼いたフィッシュステーキは格別の味だ。ワインにも良く合うので気に入っている。

 今日はメンツが集まったが、海賊が来るまで釣りをしていたら、傭兵の連中がみんな釣りをし始めて、釣り仲間の集まりに成ってしまっていた。
 
 まぁ、目の前に海が有れば、兵士は開放的に成るモンだな。


 すると海賊達が襲来してきた。


 Wow! ジーザス! 驚いた! 非常に数が多い!


 こちらの手が足りない時に、大勢で来てくれるなんて、なんとも気の良い連中だ。
 おかげで、エールが抜けない身体で指揮することになった。

Lava  「各員、お客様にワルツを教えて差し上げろ」

傭兵達「I sir!」


 簡単なジョークに答えてくれると、俺も嬉しいもんだ。


 直ちに中隊長達に部隊を編成。


 相手の数は、先発の斥候部隊から「多くの敵影発見」の言葉。


 えい、畜生! それはわかってんだ!


 斥候部隊が攻撃を受けており、編成した全軍を出撃させる。

 俺も出撃したが、まさに海原に跋扈する蝗の群れ。

 辺りで詠唱の叫びと爆薬の炸裂音。炎上する船が見受けられる。

 海賊の数は、6〜7隻はいるか!? 応戦するが、制圧力が足りない。

 相手を倒しても、制圧力が足りなければ、次々に海賊はわき出てくる。

 ふむ、あまりにもジリ貧だ。こちらも物資を無駄にしすぎるのは良くない。
 相手の海賊と違って、こっちは寄せ集め。
 士気が下がると連合全てが弱体化する可能性がある。
 たしかに負け星は辛いが、全体の事を考慮して、損切りしておく事に。


Lava「すまん。全隊、港に帰船してくれ」


 悔しいところだが、全船舶の中隊長に撤退命令を出して、
 この日は23:30頃には、仕事を終えた。

 居なくなったと思えば、海賊はまた顔を出す。
 
 こりゃ、なんとか手を打たんとな。
 
 
【レポート1:古参兵
 今回は、古参兵というベテランの傭兵達の話をしてみようかね。
 村人や学生達、様々な人間が傭兵組織に新兵として籍入れることになる。そこで、彼らが何より身近で、何より頼りになるのが「古参兵」だ。
 傭兵が必要とされていた時代は、三十戦争であり。その頃には、常備軍というものが存在しなかった。戦争のたびに、農民を導入していたわけだ。傭兵というのは、農民仕事をせずに、戦争を職業にした人間達のことを指していた。
 
「何年間も一番低い枝で危ない綱渡りに抜け目なく立ち回り、根に最も近い枝ならんでいる連中よりはいかめしく見え、貫禄もあった」(阿呆物語より)
 グリンメルスハウゼンの「阿呆物語」では、しばしば「古狐」と称されてた人物こそが「古参兵」であった。 
 危ない綱渡りを、抜け目なく立ち回る古狐。それは、単に比喩ではなく清教徒革命では三千人以下の古参兵部隊で、兵力も装備を遙かに上回っていたスコットランド軍を瞬く間に殲滅したとされている。ぞっとするような古狐の力だ。
 現に、中隊を組織する中隊長達は、より多くの古参兵を中隊に編隊したい必死であり、戦争の結果も古参兵の数が勝利をもたらすことが殆どだったらしい。
 
 古参兵は、部隊維持にも大きく活躍した。
 新兵は経験が浅く、戦争では役に立つことは殆ど皆無だった。それとは逆に、経験豊富な「古参兵」というのは、どの軍隊でも欲されていた。
 彼らは、今の軍隊で言えば上等兵の様な者である。上等兵とは、一般の兵士である二等兵の中から成績優秀者等が選ばれて、必要あらば二等、一等兵達を束ねる、一般兵士の顔役だ。
 また、古狐たちは、新兵の教育したり、捕虜達を自軍に統合にしたり、隊員達に軍紀をも守らせ、新兵と中隊長などの将校達のパイプ役もおこなった。
 戦争中も取り乱すことや逃亡することなく、勇敢に戦ったとされている。兵士達の模範となり、部隊の質を調整する古参兵は、まさしく傭兵隊の要だな。
 彼らは、一度鞍をはめた軍隊から離れることは滅多になかった。四十年以上傭兵を続けた古参兵達の大半は、自分の所属部隊を全く離れていなかったといわれている。
 古参兵達は、その信頼から捕虜になった場合は中隊長に真っ先に買い戻されており、非常に重宝されていたことが分かるな。
 古参兵とは、傭兵部隊における、最大の武器と心臓だな。もし、お前さんが傭兵部隊に入るなら、古参兵を捜すと良い。きっと良くしてくれるはずだ。
 俺たちの傭兵連合では、まだ多くの人間が新兵であるが、いつの日にか彼らのような古参兵がでてくるだろうな……。
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